あるいは 迷った 困った

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『見える子ちゃん(1)』お化けを無視し続ける女の子が主人公の漫画の感想(ネタバレ注意)

 

お化けや幽霊といった異形の存在。

それらが登場する作品は枚挙にいとまがありません。

霊能力者の主人公が活躍したり、心霊現象に巻き込まれた普通の人間である主人公が必至で立ち向かったり、どこか教訓じみたエピソードを描くような作品もありますね。

ですが、見える子ちゃんはそういうホラーな題材の作品の中ではかなり異質かもしれません。

いや、異質ではあるのですが現実的には普通とも言えるかもしれません。

なぜなら、見える子ちゃんは異形が見える女の子が徹底的にお化けを無視し続ける話だからです。

見えていることに気付かれてはいけない。

気付かれたら近づかれる。

そんな恐怖心から見えない振りをしているわけですが、考えてみればもし仮にお化けが見えたとしたら、同じように見えない振りをするような人が多そうな気がします。

だから異質な漫画でありながら普通であると思ったわけです。

他には見られない題材が興味深い漫画ですね。

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本作の概要

ある日突然、幽霊やお化けといった異形の存在が見えるようになってしまった少女みこは、徹底的にそれらを無視し続けます。

面倒ごとに巻き込まれたくないとか分かりやす理屈があるわけではなく、純粋な恐怖から気付かれることを一番恐れていて、だからこそあえて遠ざけようともしません。

何も反応できない緊張感が新しい漫画となります。

本作の見所

異形の存在が見える少女

女子高生のみこは、ある日突然異形の存在が見えるようになってしまい、しかしこちら側が見えていることを悟られたらどういうことになるのかが分かりません。

そこで、徹底的にそれらの存在を無視し続けることを選択します。

ひょっとしてこの娘は見えているのかと近づいている異形。

無視し続けることで去っていく異形。

少しでも気になる物事を無視するのって、実はかなりエネルギーを伴う行為だと思いますが、それがみこの日常になっているのですね。

 「ねぇ、みえてる?」

そんな風に近づいてくる異形をいないものとして振舞う演技力はなかなかのものですが、その内心は緊張しぱなっし。

「絶対反応しちゃだめ。ガンバレ私! 落ち着け・・大丈夫・・ホラー映画だと次見たときには消えてるやつだから」

歯を磨いている時も、就寝時にも、異形の存在はどこにでもいます。

盛り塩も効果が無く・・

つまり、みこには気が休まる暇がないということ。

恐怖を感じている以上に疲れやすそうな状況の女の子だと思いました。

気付かない振りしつつも友人は守るみこ

他の人にも見えるならばまだしも、自分にしか見えないというのがまた無視し続ける難易度を上げているような気がします。

みこの友人のハナ。

見えていない彼女にまとわりつく異形に対して、みこは何とか引き離そうと試みます。

もちろん、それはみこが見えていることを悟られるリスクのある行為ですが、なるほど友人思いなところもある女の子だということが分かりますね。

つまずいたフリをしてハナから異形を引き離そうとしたり、保健室で消毒液を誤射して遠ざけようとしたり・・

しかし、どうやらこの異形はどエロかっただけでスタイルの良いハナに纏わりついていたというのが真相っぽかったです。

みこの方に移ってくるかと思いきや、よりスタイルの良い保健室の先生に纏わりつき始めましたからね。(笑)

怖いのは変わらないでしょうけど、少々面白く無さそうにみこの機嫌が悪くなっているのが面白いですね。

見えることが役立つこともあるようです

異形が見えることは必ずしも悪いことばかりではなく、少しは役立つこともあるようです。

みこの目から見た世界にはかなり多くの異形の存在が溢れているようで、その辺の人にも付きまとったりしているようですが、どんなモノが付いているかでその人がどういう人なのかある程度分かったりもするようですね。

捨て猫の引き取り手を探すみことハナですが、いかにも優しそうな人に猫を引き渡すことをみこは拒否して、いかにも怖そうな人に猫を引き渡してしまいました。

まあ、大抵の人はこれで察せると思いますが、要するに優しそうな人の周りには猫の怨念っぽいモノが付いていて、怖そうな人にはその人を慕っていそうな猫又が付いていた。

確かに、そんなモノが見えたら怖そうに見えてもそっちの人に猫を引き渡したくなりますよね。

「人は見かけによらない」

そうは言っても人の見かけは本来重要なファクターとなり得ます。

それが、みこの場合は他の人より判断材料が多いから、他の人よりも正確な判断ができるというメリットがあるわけですね。

まあ、そんなメリットがあったとしても、みこのように異形の存在が見えるようになりたいとは決して思いませんけどね。(笑)

怖いのは苦手です・・

似たものカップ

もう一つ、憑かれている人となりが分かるエピソードがありました。

まあ、こちらは別に憑かれていなくても分かりそうですが。(笑)

軟派なイケメンに憑いているのは、そいつに情念を抱いていそうな女の幽霊。

そんなイケメンがみこにアプローチをかけてきました。

みこからしてみては、そのイケメンに憑いている幽霊に目を付けられることになってしまいそれどころではありませんが、プロレス動画を見てウットリしている様子を見せたら幽霊は離れていきました。

異形の存在を無視することに対しての機転はさすがですね。(笑)

ちなみに、そのイケメンは同じく情念を抱いていそうな男の幽霊を多数引き連れた女と会うことになり、異形を率いた似た者同士というオチと相成りました。

みこの家族

両親と弟、そしてみこの4人家族っぽいですね。

弟に関しては、異形が見えるようになって様子がおかしい姉を色恋と関連付けて怪しんだりしていましたが、まあ普通の姉弟といった雰囲気です。

だから、母親や父親が登場した時も普通の家族が描かれているだけだと思っていましたが・・

どうやらこの父親も異形の存在だったようです。

うまくミスリードされていて最初は「えっ?」ってなりましたが、後から読み返すと確かに家族で普通に会話しているように見えて、父親の発言には誰も反応していないんですよね。

おどろおどろしい異形ばかりが登場するので、普通の人間のように見える父親もそうだとは思いませんでしたね。

総括

いかがでしたでしょうか?

異質なホラー系漫画作品ですが、確かに本当にホラー的な怖い思いをしたらみこのような反応をしてしまいそうです。

逃げたり、叫んだり、挑んだりするのではなく、ただただ無視する。

繰り返している通り漫画的にはかなり異質な感じですが、みこの普通の恐怖みたいなものが描かれていて、実際に恐怖体験をしたことが無いのに共感してしまいました。(笑)

しかし、この漫画はどこに向かっていくのかがちょっと想像がつきません。

それも興味深い所ではありますけどね。